【希望のりんごツアー】2017春
5月13・14日に希望のりんごツアーを行った。
被災地・陸前高田を新しいふるさとにしたい。
そこで人々とふれあい、観光によってお金を落とし、思い出をおみやげ話にして伝え、訪れる人を増やしたい。
そんな思いで春と秋の2回行っている。
最初に訪れたのは、一関市の猊鼻渓・川下り。
水墨画に出てくるような切り立った渓谷を船で進む。
川面すれすれから見る自然のうつくしさを愛で、肌で体感した。
終着地の大猊鼻岩では、運玉を楽しむ。
「縁」や「福」などと書かれた玉を投げ、穴に入ると、その願いがかなうという。
復興への思いを込め、投げる。
気仙沼へ。
高台工事が進み、港のにぎわいを取り戻しつつある。
気仙沼プラザホテルで海の幸と温泉を楽しむ。
その後、気仙沼ニッティングを訪問。
震災後、被災地に仕事を作ろうと起業。
編み物の上手な女性たちに委託、高品質でデザインコンシャスな物作りを行っている。
手編みの赤いニットを着たミッフィーちゃんはこの場所のマスコット。
今夜の宿、箱根山テラスについた私たちは、地元の人たちと行うパーティの準備をした。
ZOPFの伊原シェフは箱根山テラスの人たちといっしょにフォカッチャを作る。
ZOPFのパンもたくさん持ち込まれた。
漁師・金野廣悦さんが持ってきてくれたほたて、地元の野菜を炭火で焼いてバーベキュー。
アップルガールズのお母さんたちは、おこわや煮物、がんづき(蒸しパン)を持ってきてくれる。
NGBCの片山さんはポットを持ち込んで自慢のコーヒーを。
翌日が母の日でもあり、大阪のパン屋さんグロワールの一楽千賀さんは、アップルガールズに食べてほしいと、お店の名物パン・ド・グロワールでフルーツサンドを作る。
再会をよろこびあい、りんご農家・金野秀一さん、復興支援団体・SAVE TAKATAの松本さんも交えての宴。
最初は遠慮しあっていたが、話し込むと打ち解けあい、楽しい時間が過ぎた。
翌朝、金野さんのりんご畑で花見。
あいにくの雨だったが、りんごの花の可憐さは変わることがない。
オーナー制度の樹にももちろんうつくしい花が咲いていた。
それぞれ自分の樹に寄り添って記念撮影。
金野さんのお宅でひとやすみ。
何度きてもやっぱり、ここで食べるりんご、飲むりんごジュースがいちばんおいしい。
大船渡へ移動。
語り部・佐々木浩美さんの案内で、大船渡の景色が見渡せる加茂神社へ。
津波に飲み込まれた町、人たちのリアルな話を聞き、6年前のあの日に引き戻される。
心の中で手を合わせた。
4月に誕生したキャッセン大船渡で昼食。
全国区の有名店・黒船ラーメンや、海の幸のおみやげが買えるシーフロントなど、思い思いに食事やショッピングを楽しんだ。
その一方で、活気に満ちたプレハブの復興商店街・大船渡屋台村は、キャッセンの誕生を機に姿を消している。
私たちも何度か足を運んだ、お母さんの営むおでん屋さんは、屋台村の終了とともに店をたたんだ。
復興にも光と影がある。
これからも見守り、できる支援を行っていきたい。